ご紹介中の本は、イラストレーターという職業で生計を立てる筆者が、非常に勉強になった本。イラストレーションやアニメーションの勉強では基本ともいえるバイブルです。

徳間書店「生命を吹き込む魔法」

このホームページでは強く印象に残った部分を簡単にご紹介させていただいております。あらすじ未満??実際に書籍を購入されると、きっと一生モノの教科書として活躍してくれると思います。


LCラブコスメティック。筆者も利用しています。手頃でしかも楽しいサイト。ホームページはキレイで見やすい。
誰でも興味津々の内容だから、暇つぶしにもちょうど良いです。

カテゴリ「アニメーションの技法2」/14

アニメーション基本原則3-4・「ステージング」アニメーターの苦労

スポンサードリンク

アニメーションの基本原則(アニメーターたちの基本原則9つ)となった手法についてをお伝えしています。
今回は、アニメーション基本原則3、「ステージング(演出)について」その4

ステージング・アニメーターの苦労について

今回も3番目のアニメーション原則、ステージングについての続きです。

アニメーション制作の草創期、アニメーターには独特の悩みがありました。
当時のキャラクターはモノクロ、というか単純に白黒でした。モノクロといえば白黒にプラスしたカタチでグレーが使えそうなモノですが、コントラストを和らげた輪郭を作ったりするのに重要な、灰色の陰がありませんでした。

ただでさえ白黒なのに陰がない!立体感なんて、まるでなかったのです。

ウォルトディズニーご自慢のミッキーマウス、ミッキーマウスは胴体が黒、腕も手も黒、つまり全身真っ黒の”まっ黒くろすけ”状態。ミッキーマウス、彼のアクションをステージング(演出)使用とすれば、シルエットを使うしかないのです。 いやシルエットになっちゃったのかな??

キャラクターをシルエット化、それ以外に「アクションを明確にする方法があるのだろうか?」

胸の前に手がくれば、手が見えなくなってしまうし、肩をすくませても黒い肩が頭部の黒い部分に重なれば、肩をすくめたようには見えない。

アニメーターは苦肉の策を編み出しながら、この制限に立ち向かったはずです。限られた条件の中で頭を悩まし続けることで、クリエーターは成長するんです。
しかし他の問題が解決できたときでも、ミッキーマウスの大きな耳、例の耳は常にアクションの邪魔をしました。

そんな中、この制約は意外な結果をもたらしました。
一般にアクションは、シルエットで示す方がいい!ということがわかったのです。


ディズニーアニメーションスタジオのアニメーター、アブ・アイワークスが 明確な演出をした初期のミッキー。体のあらゆる部分がはっきり見える位置にあり、線や形が重なってわかりにくくなっているところは1か所もありません。「俳優は表すべき感情を心得ていれば、シルエットでもアクションを表せる」、とチャップリンは言っています。(チャップリンについてはよく知らないんです。ごめんなさい)。

ウォルトディズニーは、こう言いきりました。「シルエットだけですべてがはっきりわかるようにするんだ。手を顔の前に描くと、何をしているか分からなくなる。手は顔から離して、ちゃんと見えるように描いてくれ」

明確なシルエットを保ちながら、アクションを自然でリアルに見せるためには、計画を立てては実験し、描きなおす、ということを常に続ける必要があったのです。
アニメーターたちは、明確でしかも魅力的なポーズを考え出さなければならなかったのです。


筆者も、パソコンでイラストレーター用のソフトを使っていますが(名前もそのままアドビのイラストレーター)、時々モノクロではないものの、キャラクターの色が白黒の場合、かなり困ってしまう時があります。しかし何事もいい加減が信条の筆者はルールを作ったところですぐ忘れてしまうんです。とても非効率ですがその場の判断で解決します。

やはりデザインの基本は、ディテール、ラインが一番ではなく、シルエットこそ一番にありきというところが、天下のディズニーアニメーションからも受け取れます。

ディズニーアニメーションの歴史はディズニーイラストの歴史でもあります。
これだけの長い間、愛され続けるディズニーキャラクターは、
イラストレーションを考える上での基本となるポイントが満載です。
徳間書店「生命を吹き込む魔法」というバイブル、
実売で1万円前後と若干高価ですが、興味をもたれましたら、
ぜひ手にとってご覧下さい。