ご紹介中の本は、イラストレーターという職業で生計を立てる筆者が、非常に勉強になった本。イラストレーションやアニメーションの勉強では基本ともいえるバイブルです。

徳間書店「生命を吹き込む魔法」

このホームページでは強く印象に残った部分を簡単にご紹介させていただいております。あらすじ未満??実際に書籍を購入されると、きっと一生モノの教科書として活躍してくれると思います。


LCラブコスメティック。筆者も利用しています。手頃でしかも楽しいサイト。ホームページはキレイで見やすい。
誰でも興味津々の内容だから、暇つぶしにもちょうど良いです。

カテゴリ「アニメーションの技法3」/28

アニメーション基本原則9-2・ディズニーの「タイミング」中編

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アニメーションの基本原則(アニメーターたちの基本原則9つ)となった手法についてをお伝えしています。
今回はアニメーション基本原則9、「タイミング」その2

ディズニーアニメーションのタイミング 中編

タイミングについて、続きます。 前回はタイミングについての概要、すなわち、タイミングとは、中割りの枚数に細心の注意をはらうこと。ということをしるさせていただきました。


アニメーションの原則は良い作品、質感高い作品を作るための大前提。しかしその分、アニメーターの作業は増える傾向もあります。例えば以前ご紹介した”副次アクション”や”オーバー・ラッピング・アクション”を使うと、イラストとイラストの関係が複雑になるので、仕上げには当然手間がかかります。

手間暇かけて作り込む、採算度外視っていうのも、特別な作品のひとつの条件でしょう。

手間暇かけるならココ!そんなポイントもある程度絞られています。最も基本的なキャラクターの動きでも、中割りのイラスト枚数は重要であり、常に研究し続ける必要がありました。

例えば、ある人物が顔を真右に向けたイラストと、左に向けて頬をやや上げた絵があるとして、その 2枚の原画(エクストリーム)だけでも、間に入る中割りのイラスト枚数次第で、全く異なる印象を与えます。導線とかフラグとかまで考えれば、後々に続くいろいろなアイデアだって伝えることができます。

そこで中割りの一例をご紹介します

中割りのイラスト枚数はその時々で変わってきます。下記にご紹介するものは、あくまでも一例なんですが、ディズニーアニメーションスタジオの、アニメにおける、”キャラクターの動き”についてのアイデア例です。

  • 中割りなし・・・キャラクターがすさまじい勢いで殴られたところ。頭部がちぎれんばかりになっている。
  • 中割り1枚・・・レンガ、麺棒、フライパンなどがぶつかったところ。
  • 中割り2枚・・・筋肉が痙攣(ケイレン)し、意志に反して首を引きつる。
  • 中割り3枚・・・レンガ、麺棒、フライパンなどをよけようとしている。
  • 中割り4枚・・・「はじめ!」「行け!」など、きびきびと命令している。
  • 中割り5枚・・・「こっちへおいで」「ほら―急いで」など、少しやさしく命令している。
  • 中割り6枚・・・かわいい女の子や、あこがれのスポーツカーを見ている。
  • 中割り7枚・・・何かをよく見ようとしている。
  • 中割り8枚・・・台所の棚にあるピーナッツバターを探している。
  • 中割り9枚・・・慎重に考えを評価している。
  • 中割り10枚・・・凝った筋肉を伸ばしている。

大事なポイントはココです!

中割りのイラスト枚数は当然多い方が良い!質感を上げるにはそりゃそうです。

しかしアイデアを出して制限、制約することで、アニメーションの制作作業における効率がグ〜ンとあがります
出来る限り質を確保した上で、どうやって枚数を減らすかって事ですね。もしくはちょうど良い妥協点を探るってことですね。わかります。つまり現在の大量生産モノ作りと、なんら違いが無いじゃないですか。

ディズニーアニメーションというのは、たくさんの情熱、不眠不休、素晴らしいアイデアは全て具現化、残業代はゼロ、給料はなくてもいい。そんな夢いっぱいのプロフェッショナルが集まっていると思っていました。それはもっと小さな会社限定のハナシみたいです。

次回はその中割りをアニメーター達がどう使い分けたか?などを記させて頂きます。

ディズニーアニメーションの歴史はディズニーイラストの歴史でもあります。
これだけの長い間、愛され続けるディズニーキャラクターは、
イラストレーションを考える上での基本となるポイントが満載です。
徳間書店「生命を吹き込む魔法」というバイブル、
実売で1万円前後と若干高価ですが、興味をもたれましたら、
ぜひ手にとってご覧下さい。